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結局、大魔王は僕のオレンジジュースも一気に飲み干してしまった。
「……な、中々美味い飲み物ですね、このオレンジジュースと言うのはご主人さま」
少し気まずそうに大魔王は言った。
「気に入ってくれて何だかうれしいよ、大魔王さま」
「あと僕の事は育美(いくみ)って呼んでください、敬語も出来ればやめて欲しいです」
「分かりました、それならば育美さまも私に敬語を使われませんように」
「それから、私の事は魔王とでもおよびください」
「う、うん分かった」
僕は気になっていた事を聞いた。
「あのさ、なんで僕なの?」
「谷口が魔王を呼び出したのに……」
「あの魔法陣は完成していなかった」
「完成させたのは育美、あなただった」
「それに……」
魔王はかしこまっていた足を崩し、あぐらをかきながら答えた。
「あの谷口と言う男にはワシを受け入れるだけのスロットが無かった」
「スロット?」
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